手が止まってしまうけど理由が分からない…そんなことはありませんか?
頭を使う
ディテールを描き込む際に手が止まってしまっているなら、資料を用いるのが近道ですが、→使える絵の資料とは?用途別4種類
まだほとんど描き進めていないのに手が止まってしまう場合、あなたが何を描きたくてこの絵を描いているか、ハッキリさせると早いです。
こちらは「頭」を使って描いていく方法です。
方法は特に難しいことはありません。ただ、「一番描きたかったのは何だっけ?」と、考えるだけです。
例えば、一番描きたい物がシフォンスカートのふわっとした質感だった場合、
スカートをはいている人物や小物や背景にこだわって描き込むのもいいのですが、肝心のスカートにふわっとした感じが出ていないのであれば、もっとスカートの資料を見て描き込んでいく必要があります。
場合によっては他の部分の描き込みを減らさなければいけないかもしれません。
意外と、何となくこんな衣装の人物を描こう~と、曖昧なまま始め、一番描きたいところがどこなのかご自身でも分からない、ということは多いものです。
衣装のように具体的な物ではなく、「雰囲気」という抽象的なものだったとしても、
どんな「雰囲気」なのか、
夏の夕暮れに好きな人と二人で下校するときの雰囲気
大音量の音楽が心臓にまで響くクラブハウスの雰囲気
長くて凄惨な戦争が終わった後の廃墟の雰囲気
など、具体的になればなるほどいいですね。
こちらの記事で好きなシチュエーションを掘り下げるのもオススメです→色気のある人物やキャラを描くには自分の性的嗜好(フェチ)を知る事
フィーリングで描く
頭を使ってもうまくいかない、余計に分からなくなってしまった場合、
今度はフィーリングを使って描くことをお勧めします。
これらは私の作品なのです。実は何を描きたいかハッキリしないまま描き始めました。
カクテルのグラスなのか、混ざるところ、グラデーションなのか、溢れる泡なのか…
でも何とか完成しました。
そして人気があります。
作者がスムーズに描ければ人気が出るとも限らないので、フィーリングで描く、いわゆる見切り発車でも場合によっては大丈夫です。
あまり悩んで描きたくない人に特にオススメします。
手が止まっても、頭の中にあるイメージに近づけよう!と、とにかくファーストインプレッションを大切にして描き進めます。
時間はかかってしまいますが…。でも、諦めなければイメージがかなり忠実に形になるので、喜びもひとしおです!
私はどちらかというとこっちのフィーリングを使って描き始めてから、絵の進行が中盤に差し掛かりディテールを描く際に、頭を働かせて資料を集める…というパターンが多いです。
自分の思いのまま描く場合ではなく、仕事で依頼された場合も、ガチガチに決めて描くよりは、指示された条件の範囲内でカッコよくしよう〜とフワッとした気持ちで始める方がうまくいくことが多いです。
フィーリング→頭→フィーリング→頭と繰り返すイメージです。
フィーリング…なんか赤い雰囲気のかっこいい女の人の絵が描きたい!
頭…赤いベルベットに寝転ぶフランス人モデルの挑発的な表情の全裸の女性の絵が描きたい!
こんな風に違います。どちらかだけで行き詰ったら、交互に使って良い所取りをして下さい。
まとめ
頭を使ってクールに描くのと、フィーリングを使って勢いで描くことを繰り返していると、何とか手は進んできます。
頭とフィーリングは、デッサンを描く時に、モチーフを分析するのにも必要な視点です。
デッサンの記事にも書くので良かったらご覧になって下さい。
あなたの制作がどんどん捗ることを願っています。