浮世絵よりなのか西洋絵画よりなのか
かなり大きく分けると絵のタイプは「浮世絵タイプ」か「西洋絵画タイプ」に分かれます。
自分が描きたいことと、得意なこと、これらを把握することにより、絵が描きやすくなります。
まずは自分がどちらのタイプよりか見極めましょう。
「浮世絵タイプ」
浮世絵の最大の特徴は「線」です。
線の版と色の版で分けて擦られています。CGで絵を描かれる方はご存知だと思いますが、これって何かに似ていますよね。
レイヤーです。とても現代のイラストの描き方に似ています。
・線的な表現が得意
・濃淡をつけないデザイン的な処理が得意
これらが「浮世絵タイプ」の特徴です。
また、描いていくうちに、
・線にこだわってしまう
・線がいっぱいある方が塗りやすい
・調子がない方が見栄えが良い
などの兆候が見られれば「浮世絵タイプ」です。
「西洋絵画タイプ」
西洋絵画タイプの特徴は「調子のある塗り」です。
調子とは、陰影の濃淡のことを言います。
場合によっては線は塗りの一部になったり見えなくなる様に消されることもあります。
線的、イラスト的、デザイン的な表現に対してデッサン的、立体的、写真的な表現になります。
・調子を使った塗りが得意
・写真ぽくしていくのが得意
また、描いていくうちに
・調子をつけると絵が引き締まる
・絵から線が浮いてしまう
・線がない方が塗りやすい
などの兆候が見られれば「西洋絵画タイプ」です。
得意なことと好きなこと、重なるスポットを探していく
勿論、パッキリと2つのタイプに分かれるわけではなく、どちらの要素がつよく出ているか、またどちらの作風で描きたいのかによって、どちらとも言えない絵も沢山あります。
でも、新しく絵を描くときに「線」をメインにするのか「調子のある塗り」をメインにするのかで、大分事前の構想が違ってきます。考えすぎて描けなくなるタイプの人は、事前に考えずに描き始めてから考えるのでも大丈夫です。
やりやすさ・楽しさを感じることができたら、それが「向いている事」です。
そこから、苦手だけど描きたい画風をうまく取り入れ、バランスを取って、唯一無二の作風を手に入れます!
こちらのサイトでは、「得意なことと好きなことの重なるスポットを探す」のが目標です!
ちなみに私はクリムトのこの絵を見て、ちょうどいいあいだをとった絵を描きたい!と強く思いました。
背景は2次元的なのに、人物は3次元的、でも全体的に奥行きを感じられるし、何よりチグハグに見えない!
クリムトはこういう絵が多くて見ていて飽きません。なかなか参考にするには難しいですが、取り入れていきたいです。
得意な絵と描きたい絵について解説しています。→得意な絵と描きたい絵の違い