告白します。
突然ですが私は小さい頃から何故かエロい絵を描きたくて仕方ありませんでした。エロい絵とは具体的には…
1.全裸
2.下着姿
3.着エロ
4.怖がってる女性
5.緊縛
6.触られてる女性
7.パンチラ…
他にも色々です。色んなフェチがありました。
冒頭から告白しました。今回は絵を描くときには自己の開放が大切ということをお話したいと思います。
私自身のエピソードと共にお送りいたします。
何故かエロ好き?な幼少期
当たり前ですが、私の子供時代はアダルトなものとは一切関わる事のない、普通の幼少期でした。(でも健全な範囲でのエロ漫画などは持っていたけど。。)
沢山絵を描く子供でしたが、あまりにエロい絵を描くのは罪悪感があって、こっそり描いていました。
しかしある時、学校の机に全裸を落書きしてるのを友達に見られ、「変態」呼ばわりされるのです。
ますます、人前ではエロは描かなくなりました。。
自己解放できる居場所!
それから、思春期になって「ファンロード」という雑誌を中心に絵の投稿を始めます。
私の顔も名前も分からない匿名で絵を描ける空間というのは、とても自由でのびのびしていました。
もちろん、ここでならエロい絵を描き放題です!
好きです!なども言ってもらえて、本当に良い青春を過ごせました。
こんなの描いてたから引いてる人もたま〜にいたけど…
あとは大好きな冨樫義博先生の作品の絵も沢山描いたな。HUNTER×HUNTERのクロロ
好きな物を好きと言えなくなると…
それから油絵科の大学生になりますが、ここでまた躓きます。
私の顔と名前を曝け出した状態で絵の講評会があるのです。
やはりエロさは人前では出せない…
うまく表現できない日々を過ごしました。
そして卒業後、絵は描いているものの、まだ描きたい物は描けない日々が続いていました。
というのも、油絵科での学生生活により、絵を描くことが即座に人に見せたり発表すること前提で行われるようになっていたからです。
好きなことは仕事や義務にしてはいけないのかもしれない。。そう感じていました。(お仕事も頂いたりしていましたが、当時の私には仕事も学校の課題も、「義務」という感覚でこなしていた部分が大きかったです。)
自己の再解放のきっかけは、原点に戻ることだった
こんな日常は変えたい。また楽しく描きたい物を描きたい!
そんな一心でいたら、ある日とある人から、「気になる場所や行きたい所にまず行ってみたら?」と言われました。
もがき続けるものだなと思いました。色んな人に、絵の話をする時は必ず、「あの頃の様な伸び伸びした気持ちで描きたい。でもできない。描くのがつまらなくなった。」
と、こぼしていました。
やりたいことや好きなことはやってきたつもりでしたが、大胆なことはまだしていませんでした。それは…
ストリップ劇場に行くことです!!
フランスのムーランルージュやクレイジーホースを見てとても感動したので、ああいうのの日本版は無いかと、ずっと考えていました。
実はそれだけじゃなくて、私の血縁にストリップ劇場で働いていた人がいると聞いた、うろ覚えな記憶があったから気になっていたというのもあります。
とにかく、なんとなく今だ!という気がして、遂に足を運ぶ事になりました。
初めてのストリップ劇場は、1番近い上野に決めました。女性割引があること、終電前には終わる事に驚きました。
実は大学生時代に一度、ストリップ劇場に行ってみようかと思ったことがあります。でもそれをしなかったのは、「ストリップ劇場って男性の聖域だから、女性が行くとひんしゅくを買うらしいよ」と、誰かが言った一言を気にしたからでした。
人の意見を気にしない、やりたいことの為ならときに空気を読まずに直進できていたかつての私であれば気にすることはなかったでしょう。
「人に左右されない」本当にこれは絵を描く上で大事なことだったと痛感しています。
卒業後の私は、楽しく描くことを渇望していて、その為なら藁にもすがる思いだったので、実行できました。
やっと数年越しの思いを叶えられる…
上野のストリップ劇場の入り口に立つと、不安より期待感でいっぱいでした。
地下への階段を降り、扉を開け、ついに、中に…
そこは薄暗い中に女性の肢体が蠢いて浮き立っていました。
ムーランルージュやクレイジーホースの集団のダンスとは違い、女性がたった1人で狭い闇の中を踊る。
そこから目が離せませんでした。
女性の体は、赤、黄色、ピンクなどに光り、形を変えて、人間の体はこんな風にも動くのか、こんな姿にもなるのかと、まるで初めて見る生き物を360度しっかり観察できる、不思議なサーカスに来たみたいでした。
それからというもの、色んな劇場に足を運びます。
どんどん昔のような
エロ
セクシー
フェティッシュ
裸
体
不思議な空間
不思議な衣装
生々しさと幻想の間
の世界に魅せられ、いろんなイベントに行く様になりました。
胸を張って好きなものを好きと言える!
それはそのものの良さをとてもよく分かっているから。
好きなものを好きでいると、不思議と人にも好きなものについて言える様になってました。
少し前までは、「変な風に思われたらどうしよう…」とすぐ人の反応が気になっていました。
実際わたしの趣味を非難してくる人、引いてる人にも会いましたが、人のことに口を出してて暇を持て余してるんだなと、気の毒に感じてしまうくらいでした。
もっともっと、突き詰めててディープな趣味趣向を持った方々に巡り合う度、自分の悩みは小さすぎるし、何より彼らがとっても素敵に見えて、むしろ自信をなくすこともありましたが、
「色んな人がいていいんだ」
と思えるようになってきて、自分の中途半端さ、変さ、弱さ、色々許せる様になっていきました。
ようやくまた描いてて気持ちいい!
また幼少期〜思春期にかけての、気持ちよく描ける自分に戻っていきました。
こんな風に回りくどく悩んでいるのは自分だけかと思っていたら、意外にも、本当に好きなものを恥ずかしいと思ったり、人にバレるのが怖いと思っている方は沢山いると分かりました。
好きな事100%全開は確かに難しいかもしれません。
でも、TPOに合わせて、出す分量を変えたり、または思い切り出せる場所を見つけたり、いくらでもやりようがあります。
だから、否定だけは、絶対しないと心に決めています。
このブログは、私の様な、自己解放ができなくなってしまった人でも、のびのび創作活動して、楽しい日々を送って欲しいと思い、色々綴っています。
読んで頂きありがとうございました。もし共感して頂けたらこちらも読んで頂けると幸いです。→絵が描けなくなったとき、してはいけない2つのこと