千明
こんにちは。イラストレーターの菅原千明です。

夏希
夫の夏希です。

夏希
ちょっと転勤制度について思うところがあるので、聞いてもらえる?

千明
うん。世間でも我が家でも、転勤の話はたびたび話題に上るよね。

二人

転勤は家族の生活を破壊する


転勤は本人以上に家族の生活を破壊する制度だと思うんです。にもかかわらず、会社と本人の同意のみで行われ、配偶者の同意は取らないことが問題の発端ではないでしょうか。その同意も、入社時の契約によることがほとんどでしょう。でも、転勤でどの程度生活に影響が出るかなんて、その時になってみないと分かりませんよね。問題のある設計だなーと思います。

転勤の法的問題点


転勤そのものは法的に問題ないと解釈されるようですが、では配偶者は泣き寝入りするしかないんでしょうか。転勤族としか結婚できなかったモテない自分を恨むしかないのでしょうか。

まずは、会社に責任追及できないか調べてみました。家族の生活が破壊されることを理由として転勤を撤回させた判例はあるようです。親の介護や子供の通院など、家族の誰かが転居困難な状況にある場合には転勤は無効になるようです。つまり客観的な理由が必要であり、単に転居したくないから、その土地や友人に愛着があるから、理由は言いたくない、では転勤拒否できないようです。

次に、本人に責任追及できないか調べてみました。つまり、夫婦の同居義務違反として離婚請求を行い、損害賠償を請求することができるか?ですが、結論から言うと、これはできないようです。配偶者の転勤のみでは離婚事由にならないとのことです。ただし、転居先になじめずに辛い思いをしたにも関わらず配偶者からの配慮が何もなかった場合などには、離婚事由になるようです。実際に辛い思いをしてからでないと認められないとは、世知辛いですね。

邪推ですが、裁判官は転勤族なので転勤制度への理解が深いんでしょう。そして聞いた話ですが、裁判官女性は裁判官同士で結婚することで転勤問題を解決するそうです。夫婦そろって転勤させてもらえるので職を失わなくて済むそうで。。しかし、これはどの会社でも真似できる解決方法ではないですよね。

新時代の転勤制度を妄想


僕の思う数十年後の転勤制度を妄想してみました。

・結婚後から内示前までのいずれかのタイミングで、あらかじめ配偶者の同意を取る
配偶者のみならず、あらゆる同居人も同じ扱いでいいかもしれません。

・配偶者の同意を取れないまま転勤させる場合、以下の全ての補償措置を会社負担で行う。
1.配偶者の勤務先に損害賠償を支払う。
2.転居前後にベビーシッターや介護士を手配し、配偶者が引っ越し作業に集中して取り掛かれるようにする。
3.転居後にベビーシッターや介護士を手配し、保育園探しや介護、その他の個別事情に責任を持つ。
4.配偶者その他の同居人に再就職先を斡旋する。減給になる場合、差額を補償する。
5.持ち家は会社が借り上げ、社員に対して家賃を支払い、その管理まで責任を負う。

ここまですれば、今後さらに転勤制度への風当たりが強くなっても、きっと合法的に社員を転勤させることができるでしょう。むしろ、ここまでして初めて配偶者や子供、その他の同居人の不利益が0になるだけで、一切特になることはありません。現状ではこれらの負担を家族が泣き寝入りして甘受しているのかと思うと、転勤は恐ろしい制度です

転勤格差


現状では高給の転勤あり社員になるか、薄給の地域社員になるかを入社時に選択する制度になっている会社が多いようです。結果として多くの男性が高給、女性が薄給になる選択をしてしまってるのなら勿体ないことですよね。もしあらゆる会社が上記のような補償措置に予算を割くことになれば、会社は転勤あり社員だけに高給を支払うことができなくなり、格差是正にもつながるのではないかと思います。

私見


厳しすぎるかもしれませんが、そもそも転勤ありの仕事を選んでしまう時点で、将来の配偶者のキャリアを尊重する気がないんじゃないか?と僕は思ってしまいます…。まだ出会ってもいない誰かの為なんて考えてなかった。とか、専業しゅふ志望の相手を選べば問題ないと思った。とか、自分が結婚できるなんてそもそも思ってなかった。とか、それぞれに理由はあるんでしょうけど、それでもです。

人間も蟻の群れみたく、3割仕事して7割サボっていられるぐらい労働力に余裕があれば理想です。そうすれば適切な人材は複数いて、誰かしらは転勤にも快く応じてくれるのかなと思います。もちろん資本主義社会では無理なので、上記のような新制度を議論して、一日も早くみんながハッピーになれる世界を実現させたいものです。