こちらは私のバンドデシネ作品「moon town」です。
「絵」を味わう漫画バンド・デシネ
こんにちは。今回は私の作品の一つであるバンド・デシネについて書いていきます。
バンド・デシネとは、フランスやベルギー地方の漫画の総称を言います。
フランスの第9の芸術に当たるそうです。
芸術というだけあって一コマ一コマが絵画のように描き込まれたものが多く、日本の漫画とは異質なものに見えます。
絵に圧倒的な強さがある作家さんである、大友克洋さんや宮崎駿さんに影響を与えたとも言われています。
有名なのはアレハンドロ・ホドロフスキー メビウス、エンキ・ビラル、ニコラド・クレシーなど。
見覚えのある表紙もあるのではないでしょうか?
私は特に、ブノワ・ペータースとフランソワ・スクイテン「闇の国々」が好きです。
突然四角い物体が増殖したり、少女が別の次元の人間と恋をしたり…
銅版画のような緻密な絵に惹きこまれます。
マニアックだけどディープなファンも多いバンド・デシネ。
単行本や連載のペースが全く日本とは異なり、まず漫画雑誌がないので単行本で出版するそうです。
しかも絵がかなり描き込まれているので、1人の作家の1つの作品で出版する単行本が年に一冊くらいだとか。
近年では日本の漫画の影響を受けているようなタッチのものも少しずつ増えているようです。萌え系のような王道少年漫画のような。
浮世絵に影響を受けた西洋画、西洋画に影響を受けた日本画、このような和洋折衷というのか、カルチャーショックを与え合って生まれた絵ってすごく惹かれます。
そしてハッキリと物語を明示してない物語、字がない絵本のような物も好きなのですが、それを漫画でやるのは日本ではなかなか難しいと感じていました。
バンド・デシネにはフランス映画のように一見「?」となる物語も多いようです。
ストーリーやコマの運びなどは日本の漫画の方がわかりやすいと言われています。
近年は日本テイストのものも増えているようですが、まだまだ主流は絵を味わう作風と言えます。
ジャンルはSFやファンタジーなど幻想的なものが多い印象です。
(なんて私向き…!)
字のない物語で一押しなのがマックス・エルンストの「百頭女」です。
シュール・レアリズムの時代に作者不詳の銅版画をコラージュして、各ページの作品に意味深なタイトルをつけ、物語のように本という形態にまとめた作品。
見た瞬間「あ、これがやりたい」と思いました。
ちなみにスコット・クラウドの「マンガ学」によると「百頭女」もマンガに当たるそうです。
「え!どこが?」と思いましたか?
マンガを絵画の歴史から丁寧に定義していくと納得の理由でこうなります。
私は「連作とは違う連続性を持った」
マンガ学はマンガを最もわかりやすく定義した本だと思います。
日本ではどうやって読めるのか?
こだわって本を作って、しかもゆっくりペースでいいなら、バンド・デシネ作家になりたい〜!!と思っています!
日本でバンドデシネを扱っている出版社は、果たして存在するのでしょうか?
バンド・デシネに関する情報を調べてみても、有名作品が出てくるだけであまり有力な情報は得られないんですよね…。
ヒットするのはこの「日本初のバンド・デシネ専門出版社」であるユーロ・マンガ社。
http://www.euromanga.jp/bandedessinee/
公募展などはなく、海外の翻訳版を販売しているようです。
フランス語で調べるしかないのでしょうか。
現在探している情報は
・日本でバンド・デシネを出版できるところ
・海外でバンド・デシネを出版できるところ
そもそもどこに持ち込んだらいいのか、自分の作風に合っている出版社はどこなのか、調べたいことが沢山です。
同人誌で出すという手もありますが…。
せっかくなら海外の方々に見てもらいたいです!
物語を明示してない物語の案が沢山沢山頭の中にあるんです。
絶対形にしたい…というかバンド・デシネ作家になりたい。
現代春画バンドデシネ作家に俺はなる
※ちょっとアダルト要素もあるのが描きたいです。
今後も進捗をお伝えしていきます!!