こちらに芸大美大受験を考え始めたらやることをまとめてあります。
→芸大美大受験を考えたらやる事5つ
今回は、何故芸大美大受験をするなら美術予備校に通わなければいけないのか、その理由をお知らせします。
- 時間配分を考えて描かなければならないから
- 各大学の試験傾向を掴んで対策を練っているから
- 大人数の中で揉まれておくと本番に強くなれるから
1.時間配分を考えて描かなければならないから
まず、油絵科を例に挙げると、私立美大なら短くて3時間、長くて5、6時間で一枚の油絵またはデッサンを完成させなければなりません。
油絵具は使い勝手が難しく、そう簡単に手が早くは進みません。
なので、早く油絵を描く練習というのをしなければならなくなります。
もともとじっくり描くのに向いている油絵を早く描くことに使う…それには、けっこう無理をする必要があります…。
早く乾かすには?早く緻密に描くには?早く盛り上げて描くには?早く画面を埋めるには?画面を埋めずに絵作りするには…?
これらは試練の一部に過ぎませんが、とにかく早く描ければいいというわけではありません。色んな道具を吟味したり、自分の得意不得意を研究したり、たくさんの課題をこなしたり、…色んな要素を濃縮して3~6時間の中でフルに発揮して作品作りをするために、自分一人ではまずどういう道具があって、どんな参考作品があるのか、ヒントがほとんどない状態から試したり調べることから始めなければなりません。
時間を掛ければうまくできる人が、短い時間で同じ完成度で描けるかというと、そうとは限らないんです。
2.各大学の試験傾向を掴んで対策を練っているから
各大学の試験には傾向があります。それらは各大学の試験や校風をよく知っている予備校の先生達がだから予想を立てられるのであって、大学に足を踏み入れたことがない一学生には、到底分かりえないものなんです。
予備校の先生たちは受験のプロです。何年も芸大美大の試験を分析したり、自分も大学に身を置いたりしながら、ノウハウや経験を人に教えてご飯を食べています。
勿論そりが合わない、言っていることに全く説得力がない、などと不信感を感じたら、他の先生や他の予備校に聞くのもありです。→(リンク)
理想はどんな試験問題がきても自分の世界に持っていけるような柔軟性と得意技を身につけることですが、傾向と対策を知っておくだけで気の持ちようが全然違います。
3.大人数の中で揉まれておくと本番に強くなれるから
初めて予備校に来て大人数の中で描くと、なかなか緊張します。
予備校に通って大人数に慣れてきたとしても、点数や順位をつけられることで、常に「自分 対 多数」を意識してしまいます。(理想はどんな状況でも自分の世界に没入してしまうことですが…)
私は地方出身なので余計に感じたことですが、様々な人に出会える場というのは、とても視野が広がるし、自分は大したことがないと落ち込むこともあれば、逆に、こんな自分にはこんなことができるんだ!と、短所も活かせる視点を持つことができるんです。
思い上がりすぎず、かといって卑屈にもなりすぎない、ニュートラルな平常心を持って、試験に挑むことができます。
人が少ない環境では、本当の自分の持つ能力に気付くのは難しいのではないでしょうか。
まとめ
芸大美大受験には予備校が必要な理由を書いていきました。受験をお考えの方は、参考にしていただけると幸いです。
追記
予備校が怖い、行ってみてもどうしても合わなかった、という方もいらっしゃいます。
予備校を通信にしたり、個人の先生や受験特化でない絵画教室を併用したり、色んな対策方法があります。